体脂肪率平均

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体脂肪率の平均 はどのように決まる?理想の体脂肪率は?

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更新日

 
執筆:井上 愛子(保健師、看護師)
医療監修:株式会社 とらうべ
 
 
体脂肪率の平均 はどのようにきまっているのかご存知ですか?
体脂肪率の平均値は、は年齢・性別によっても違いが大きく、また、体脂肪率が高すぎても低すぎても健康に悪影響を与えます。この記事では、体脂肪率の平均的な数値は、どれ位なのか、体脂肪率を平均的な数値を維持する事の重要性等について説明します。
 
 

体脂肪率ってどういうもの

体脂肪率の平均について説明する前に、まず体脂肪率とは何かについて説明しましょう。
 
体脂肪率は、肥満度の判定に用いられます。肥満度の判定方法として、乳幼児には、カウブ指数、学童には、ローレル指数が用いられますが、成人には、BMI(体重KG/身長Mの二乗)が国際標準として用いられています。BMIの平均的数値としては、男女とも22.0になります。
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しかし、BMIは身長と体重からの単純計算ですので、その人が筋肉質なのか、脂肪が多いのか、年齢、性別等の重要な要素は、考慮されません。特に昨今、BMIは標準なのに、脂肪過多である、いわゆる隠れ肥満の増加が、若年層の女性に多く見られるようになり問題視されています。
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このBMIでは、充分説明できない部分をカバー出来る指標が、体脂肪率です。体脂肪率は、正確な測定が難しいのですが、最近では、体脂肪計が普及し、簡便に体脂肪率を計測する事ができるようになりました。
 

体脂肪率ってどのように計算するの?

体脂肪率とは、体重に占める脂肪の重さの割合のことですが、その割合はどのように計算するのでしょうか?計算式は以下のようになります。
 
体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100
 
このように、体脂肪率の計算方法はシンプルですが、体脂肪率の評価はそれほど簡単ではありません。問題は、体脂肪がどこについているかです。体脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪にわけられますが、日本人は皮下脂肪よりも内臓に脂肪が付きやすい傾向にあります。皮下脂肪型と内臓脂肪型を比べた場合、内臓脂肪が多い、いわゆるリンゴ型肥満(内臓脂肪が多くついた事による肥満)は、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常等になる可能性が高いと言われています。

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最近、すっかり一般語となったメタボですが、このリンゴ型肥満で、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常のうち2つ以上の症状が出ている状態を、メタボリックシンドロームといいます。
 
 

体脂肪率の平均 って?

 
平均というとある集団の中間的な値のことですが、体脂肪率について述べる際に用いる平均は、少しニュアンスが違うかもしれません。ここでいう、平均もしくは平均的な値とは、痩せにも、肥満にも入らない、標準的な値の事を示します。
 
さて、厚生労働省によれば、男性で、体脂肪率が15~20%、女性で体脂肪率が20~25%が普通、つまり平均値となります。また男性では、体脂肪率25%以上、女性では、体脂肪率30%以上が「肥満」とされます。
 
肥満については更に細分化して捉える方法もあり、次のようになります。
・男性の場合、体脂肪率が20%以上で軽度肥満、25%以上で中度肥満、30%以上で重度肥満、
・女性の場合、体脂肪率が30%以上で軽度肥満、35%以上で中度肥満、40%以上で重度肥満
 
基本的には、男性の方が筋肉量が多いため、体脂肪率は女性と比較して低めとなっています。
 
体脂肪率の平均については、年齢により、大きく異なる為、男女差異だけではなく、年齢も加味して考える必要があります。また、体脂肪率による、肥満度の判定を、痩せ、標準(平均)、肥満だけではなく、より細かく定義し、実用的にしたものもあります。その考え方に基づく区分では、痩せ、標準マイナス、標準プラス、軽肥満、肥満の5つに体脂肪率をわけます。
 
この年齢を加味し、区分を細かくした際の夫々の体脂肪率を示したのが以下になります。

年齢男女痩せ範囲標準マイナス標準プラス軽肥満肥満
18歳~39歳女性体脂肪率~20%体脂肪率21~27%体脂肪率28~34%体脂肪率35~39%体脂肪率40%~
18歳~39歳男性体脂肪率~10%体脂肪率11~16%体脂肪率17~21%体脂肪率22~26%体脂肪率27%~
40歳~59歳女性体脂肪率~21%体脂肪率22~28%体脂肪率29~35%体脂肪率36~40%体脂肪率41%~
40歳~59歳男性体脂肪率~11%体脂肪率12~17%体脂肪率18~22%体脂肪率23~27%体脂肪率28%~
60歳~女性体脂肪率~22%体脂肪率23~29%体脂肪率30~36%体脂肪率37~41%体脂肪率42%~
60歳~男性体脂肪率~13%体脂肪率14~19%体脂肪率20~24%体脂肪率25~29%体脂肪率30%~

 
 

体脂肪率の平均:健康的な値の目安とは

 
よくアスリートやモデルなど著名人の体脂肪率の一般的平均とはかけ離れた低さが、話題になります。例えば、以下のような体脂肪率が公表されています。
・長友佑都 約3~5%
・イチロー 約5%
・室伏広治 約3%
・浅田真央 約6~7%
・内村航平 約3%
・榮倉奈々 約18%
・Gact 約4%
・山田優 約10~15%
・白鵬 約29%
これらは、アスリートやモデルがどれだけ日頃厳しい節制をしているかという事を示すものではありますが、体脂肪率は低ければ低いほどよいと思うのは誤りで、平均的な数値を維持する事が重要なのです。
 
年齢・性別で理想値は違いますが、健康的な平均値として男性は10~19%、女性は20~29%とされており、実は、多すぎても低すぎても身体に負担がかかってしまうのです。
 
体脂肪が低すぎると、免疫力・抵抗力の低下で病気になりやすくなり、ホルモンバランスがくずれてめまいや集中力低下などが起きます。
女性は月経がとまってしまったり不妊の原因になることもあります。また、身体が飢餓状態を感知してしまい、摂取したエネルギーを脂肪としてためこもうとする働きが起こって、太りやすい体質にもつながります。
 
逆に体脂肪が多い場合には、生活習慣病や様々な病気のリスクをあげることにつながります。
 
 

体脂肪率を上げることにつながる生活とは?

 
欠食の習慣がある、夜遅くに食事をとる、早食いである、あっさり系よりもこってりした物を好む、間食をする習慣がある、飲酒量が多いなどの食生活の乱れや過剰なエネルギー摂取、基礎代謝量の低下がある場合には体脂肪率が増加しやすくなります。
 
また、仕事中もデスクワーク中心で、運動が不足しがちであること、ストレスや睡眠不足も体脂肪率を上げる原因につながります。
 
 

体脂肪率を下げるためにはどうしたらいい?

 

基礎代謝を上げよう

「基礎代謝」というのは、内臓を動かす・呼吸する・体温を保つために必要なエネルギーで、1日に消費するエネルギー量の70%を占めています。
 
基礎代謝の多くは筋肉による消費なので、筋肉を増やすと基礎代謝は増えます。
筋肉量が多ければ多いほど基礎代謝が上がって、体脂肪をメラメラと燃焼させ、太りにくいカラダにし、結果として体脂肪率を下げ、平均値を維持する事ができるのです。基礎代謝は、18歳~20歳前後をピークに、特に運動などを行わないままだと年齢とともに低下してしまいますので、体脂肪率の平均値維持のためには、運動の習慣を持つ事が重要です。
 
また、極端に食事の量を減らすと、防衛本能からエネルギーを消費せずに体を動かそうとし、その結果、基礎代謝も極端に低下してしまいます。
運動不足によって筋肉量が少なくなれば、基礎代謝も低下し、体脂肪率の上昇につながります。その為、体脂肪率を平均値に近付け、肥満を防止するためには、運動を行い、筋肉量を増やすことが大切になります。
 
 

生活リズムを整えよう

体脂肪率を適正に維持する為には、食事はとても重要です。食事は1日3回バランスよく食べましょう。
また、早食いや間食を控える、節酒を心がける、食事の時間帯が遅くなる場合には、食事のとり方を考えたり、食事内容を工夫して調整することにより、体脂肪が増えるのを防ぎましょう。
 
基礎代謝をあげ、体脂肪率を平均的数値で維持するためには、筋肉量を増やすための筋肉トレーニングが必要になりますが、基礎代謝では消費できないカロリーは有酸素運動も併せて行い消費しましょう。
有酸素運動を行うと、血行促進、体力の向上、血圧の改善、中性脂肪の改善、善玉コレステロールが増加する、脳梗塞・心筋梗塞・心不全・糖尿病・うつ病などの予防効果があるとされており、健康維持のためにも週2日30分以上の運動を行うことが理想的です。
 
睡眠不足もホルモンのバランスを崩して食欲を増進させ、体脂肪率を上昇させるので、睡眠時間をしっかりと確保しましょう。
 
 

「 体脂肪率の平均 」 まとめ

 
・体脂肪率は性別・年齢によっても平均値が異なる
・体脂肪率は体脂肪量(kg)÷体重(kg)×100で計算することができる
・体脂肪率は多すぎても低すぎても健康面の影響がある
・体脂肪は食生活の乱れや運動不足・基礎代謝の低下などが原因で増えるので、注意が必要
 
 

<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師、助産師、看護師、保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 
 

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